
イメージ図 by ゴルフクラブインサイツ
ゼクシオ エックス アイアンは、高い評価を受けている一方で「難しい」と感じる人も少なくありません。実際に、女子プロの評価や歴代モデルとの新旧 比較を見ても、その理由がはっきりと示されています。
特に初心者の場合、スペックやロフト角が自分のスイングに合っていないことで、より難易度が高くなるケースがあります。さらに、中古市場に出回る偽物や、カーボンシャフトの選び方によっても難しさが増してしまうこともあります。
この記事では、ゼクシオ エックス アイアンが難しいと感じる原因を詳しく掘り下げ、解決する方法まで具体的に解説していきます。
≡記事のポイント
✅女子プロの評価から難易度を理解できる
✅ロフト角やスペックが難易度に与える影響がわかる
✅難しい場合の中古品の選び方や対策が理解できる
ゼクシオエックスアイアンが難しいと感じる原因
・女子プロの評価が示す難しさのポイント
・ロフト角が影響する難しさとは?
・スペックから難易度を客観的に分析
・歴代モデルから見る難易度の変化
・新旧 比較で難しい理由を徹底検証
初心者が難しいと感じる具体的な要因

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ゼクシオ エックス アイアンが初心者に難しいと感じられるのは、主に設計がやや上級者寄りであることが原因です。初心者の場合、アイアンはなるべくやさしくボールを上げやすく、打点のミスにも寛容な設計が望ましいですが、ゼクシオ エックス アイアンは適度な打ち込み(ダウンブロー)を想定したヘッド設計になっています。
そのため、払い打つ傾向の強い初心者がこのアイアンを使用すると、ボールがうまく上がらず、飛距離不足や安定性の低下に悩む可能性があります。さらに、ゼクシオ エックスは「ゼクシオ13」と比べて、ヘッドサイズも若干小ぶりでシャープな形状を採用しています。この形状は構えやすさを感じる上級者には好評ですが、初心者の場合にはスイートスポットを外しやすくなり、打点が不安定になるケースがあります。
具体的には、ヘッドスピードが40m/s前後以上でしっかりとクラブを振り切れるゴルファーを想定したスペックであるため、振り切る力やスイング軌道が安定していない初心者にとっては扱いにくく感じるでしょう。また、シャフトも純正仕様のダイナミックゴールド95などがラインアップされており、これも初心者にはやや重く感じ、クラブの挙動をコントロールしにくく感じる要因です。
ゼクシオの中では難易度が比較的高いモデルであることは間違いないため、初心者は同ブランドの「ゼクシオ13」など、より簡単に打ちやすいモデルをまずは選択するほうが無難でしょう。
女子プロの評価が示す難しさのポイント

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ゼクシオ エックス アイアンについて、女子プロである西川みさとの評価からも、その難しさの要素が見えてきます。西川プロは「ゼクシオ13」と比較して、性能差が明確であり、ゼクシオ エックスはややアスリート寄りの性格を維持していると述べています。
このため、ある程度スイングの完成度が高く、しっかりとクラブを上から打ち込めるゴルファーでないと、このアイアンの性能を引き出すことは難しいと評価しています。また、実際に試打したシャフトがダイナミックゴールド95(硬さS、重量92g)というスペックであり、普段、軽量スチール(NSプロ Zelos7)を使用している西川プロにとっても、もう少し軽量なスペックを試したいと感じさせるものでした。
また、西川プロはゼクシオ エックスのアイアンを「難しいわけではないが、操作性が高く、『ゼクシオ13』と比べて扱いがやや難しくなる」と評価しています。つまり、ミスショットの許容範囲が狭く、より正確なスイングが求められるということです。女子プロが「操作性は高いが、決してアスリートモデルではない」という微妙なニュアンスで評価すること自体が、このアイアンの難易度を示しています。
実際に、女子プロですらシャフトの重量や硬さの調整をしたいと考えるほどですから、一般のゴルファー、特に力やスイング精度に自信がない人がこのモデルをそのままのスペックで使うことは難しく感じるのも当然でしょう。
ロフト角が影響する難しさとは?

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ゼクシオ エックス アイアンが難しいと感じられる理由の一つとして、「ロフト角」が挙げられます。このモデルの7番アイアンのロフト角は28.5度に設定されており、一般的なアイアンセットよりやや立ち気味(ストロングロフト)になっています。
ロフト角が立つことでボールの飛距離が出やすくなりますが、一方で弾道の高さが出にくくなるというデメリットも伴います。そのため、このロフト設定で理想的な弾道を得るには、一定のヘッドスピードが必要であり、スイングの際にボールをきちんと捕まえて打ち込める技術も求められます。
仮にヘッドスピードが不足していたり、払い打つようなスイングタイプの場合、ボールは上がりにくく、弾道が低くなりすぎたり、飛距離が十分に出なくなる傾向があります。ゼクシオ エックス アイアンは「ゼクシオ13」よりも明らかに上級者寄りに設計されているため、このストロングなロフト角が難易度を上げる一因となっています。
特に一般的なゼクシオユーザー層であるシニア層や女性ゴルファーなど、力がそこまで強くないゴルファーにとっては、ロフト角が寝ている(大きめのロフト)モデルを選んだ方が安定した高弾道を得やすくなります。逆に言えば、ゼクシオ エックス アイアンのようなロフト設定を使いこなすためには、ある程度の技術やパワーが必要であるということです。この点が初心者や力のないゴルファーに難しく感じられる要因なのです。
スペックから難易度を客観的に分析

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ゼクシオ エックス アイアンの難易度を客観的に分析すると、注目すべき点は「スペック」です。このアイアンの標準シャフトである「ダイナミックゴールド95」は、重量が約92gで、硬さはS(硬め)に設定されています。これは一般的なアベレージゴルファー向けのアイアンシャフト(70〜80g程度)と比較すると明らかに重量があり、クラブの扱いやすさがやや難しくなる要因の一つです。
またヘッドサイズは従来のゼクシオモデルに比べてコンパクトでシャープな形状を採用しているため、スイートスポットがやや狭まっています。そのため、インパクトの精度が求められる設計です。このことから、正確にボールをとらえる技術がないと芯を外しやすく、打感のばらつきや飛距離ロスにつながります。
このアイアンのロフト角(7番アイアンで28.5度)はストロングロフト設定であるため、弾道が低くなりがちです。しっかりとクラブを打ち込んで高弾道を作れる技術があれば問題ありませんが、払うようなスイングの方やヘッドスピードが不足している方には難易度が高くなります。つまり、ゼクシオ エックス アイアンはスペックの特性からみても、中上級者向けに設定されており、初級者がやさしく打てる設計ではないということです。
歴代モデルから見る難易度の変化

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ゼクシオ エックス アイアンの難易度を理解するためには、歴代モデルとの違いを見ていく必要があります。ゼクシオはもともと初心者やシニア層に向けて「やさしく打てるアイアン」として登場し、長年そのコンセプトを維持してきました。しかし、ゼクシオ エックス アイアンの登場により、その流れに明確な変化が現れました。
従来のゼクシオ(ゼクシオ11やゼクシオ12など)はヘッドサイズが大きめで、ミスヒットへの許容性が高いモデルでした。一方でゼクシオ エックスは歴代モデルの中でも特にシャープで操作性を重視した設計になっており、意図的にボールをコントロールしたい中上級者をターゲットとしています。
そのため、歴代ゼクシオモデルに慣れた方にとってゼクシオ エックスは「難しくなった」と感じやすいのです。実際、歴代ゼクシオを使っていた方がゼクシオ エックスに乗り換えると、特にヘッドの小ぶりさやスイング時の重さに戸惑い、打点が安定しないと感じることが多くあります。これはゼクシオが意図的に対象者を分けるため、あえて難易度を上げて設計しているということでもあります。
新旧 比較で難しい理由を徹底検証

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ゼクシオ エックス アイアンと、その一つ前のモデルである「ゼクシオ12」または「ゼクシオ13」を比較すると、その難しさの理由が明確になります。ゼクシオ エックス アイアンは、「ゼクシオ13」に比べてヘッドサイズが一回り小さく、薄型でシャープなデザインを採用していることが特徴です。このことにより、ボールのつかまりやすさや直進性は旧モデルより低下しています。
旧モデルはスイートエリアが広く、多少芯を外しても大きく飛距離が落ちることはありませんでした。一方、ゼクシオ エックスではスイートエリアが狭いため、わずかな打点のブレが飛距離ロスに直結します。つまり、新旧比較から明らかになるのは、ゼクシオ エックスが「許容性をあえて下げ、精度重視の設計になったこと」です。
またシャフトの設定も、新モデルではより重く、硬めになっているため、スイングの安定性が求められるようになりました。このように、新旧比較をすることでゼクシオ エックスの難しさは「技術が求められる設計」に起因していることが明らかです。そのため、初心者やアベレージゴルファーにとっては、旧モデルのほうが扱いやすく感じられるでしょう。
ゼクシオエックスアイアンが難しいと感じた時の対策
・カーボンシャフトが難易度に与える影響
・偽物が難易度をさらに高める理由
・難しいと感じるならゼクシオ13を検討
・難しさを克服する効果的な練習方法
中古モデルで難易度を下げる選び方

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ゼクシオ エックス アイアンを中古で購入する際、難易度を下げて選ぶにはシャフトと状態に着目する必要があります。なぜなら、ゼクシオ エックス アイアンはもともと中~上級者向けに設計されているため、モデルそのものの難易度がやや高めだからです。このため、中古市場でより易しく扱えるようにするには、スペック選びが非常に重要です。
まず、シャフトは比較的軽めで柔らかめのフレックス(SRやR)を選ぶのがおすすめです。特に、初心者から中級者が易しく扱えるように設計されているゼクシオ純正のカーボンシャフトが装着されているものを選ぶと、振りやすく、ボールをつかまえやすくなります。
また、フェース面やソールの摩耗度にも注意が必要です。アイアンは使い込むとフェース面に傷が入り、スピン性能が落ちて難易度が上がってしまいます。スピン量が減るとボールのコントロールが難しくなるため、中古品を選ぶ際は傷が少なく、グルーブ(溝)が明瞭な状態のものを選ぶことが望ましいです。
さらに、セット購入ではなく、まずは5番や6番といったロングアイアンを避けて、7番からPWまでのミドル〜ショートアイアンを中心に揃えるのも難易度を下げる方法として有効です。このように、中古のゼクシオ エックス アイアンを選ぶときには、状態とスペックにこだわることで、初心者でも難易度を抑えることができます。
カーボンシャフトが難易度に与える影響

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ゼクシオ エックス アイアンに装着されるシャフトには、大きくスチールとカーボンの2種類があります。その中でもカーボンシャフトは難易度に大きな影響を与えることを理解する必要があります。
一般的に、カーボンシャフトは軽量でしなりやすいため、非力なゴルファーやシニア、女性でも振りやすく、ヘッドスピードが上がりやすくなります。これにより、ゼクシオ エックス アイアンにおいても、ボールが上がりやすくなる効果が期待できます。ただし、しなりが大きいということは、スイング中の挙動が不安定になりやすく、タイミングを取りづらいというデメリットもあります。そのため、スイングテンポが一定でない初心者や中級者にとっては、ミート率を保つのが難しくなる場合があるでしょう。
また、ゼクシオ エックス アイアンに標準装着されるカーボンシャフトは、一般的なアベレージゴルファー向けのものより硬めで重量もややあるため、自分のヘッドスピードや筋力に合わないものを選ぶと逆に難易度が上がります。そこで、難易度を下げるには、軽めで柔らかめのシャフトを選ぶことが重要になります。カーボンシャフトを選択する場合には、自分のスイング速度や力に適したフレックスを慎重に選ぶことが求められるということです。
偽物が難易度をさらに高める理由
ゼクシオ エックス アイアンは人気モデルであるため、残念ながら偽物が市場に出回っています。そして、この偽物がゴルファーにとっての難易度をさらに高める原因となっています。
主な理由は、偽物が本物と比べて品質管理が著しく低い点にあります。ヘッド重量、シャフトの特性、重心設計など、本物と微妙に異なる部分が多く、本来のゼクシオ エックス アイアンが持つ性能を発揮できません。これらの誤差がスイング時の違和感やミート率の低下を招き、本来難しいモデルをさらに難しく感じさせてしまいます。
また、偽物の場合はヘッドの内部構造や重量バランスも不安定なことが多く、スイング時に余計なブレが生じたり、インパクト時の打感が悪くなったりする傾向があります。これにより、正確なスイングをしているつもりでも、思ったような結果が得られず、スイングの感覚そのものを乱されてしまうリスクがあります。
偽物を回避するためには、信頼できる正規販売店や中古ショップから購入すること、あまりにも価格が安い場合は注意を払うことが重要です。このように、偽物の存在がゼクシオ エックス アイアンの難易度をさらに高めてしまうということを十分に理解し、購入時には細心の注意を払うことが必要になります。
難しいと感じるならゼクシオ13を検討

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ゼクシオ エックス アイアンが難しいと感じる場合、同じブランドでより扱いやすいモデルのゼクシオ13を検討するのも一つの方法です。ゼクシオ エックス アイアンは、どちらかと言えば中上級者向けに作られており、スイングスピードが速いゴルファーや打点が安定しているプレーヤー向けのクラブです。つまり、スイングがまだ安定していない方や初心者、もしくは中級者であってもミスヒットが多い方にとっては、難易度が高く感じられることがあります。
ゼクシオ13は、ゼクシオ エックス アイアンに比べてヘッドが大きめで、スイートスポットも広く設計されているため、ミスヒット時でも飛距離や方向性のロスが少なく済みます。また、ヘッド内部の重量配分を低く設定することで、ボールが簡単に高く上がる設計がなされています。このため、スイングスピードがそれほど速くなくても、ボールをしっかり捉えやすくなり、アイアンショットに安定感を出すことが可能です。
実際にゼクシオ エックス アイアンで苦戦していた方がゼクシオ13に切り替えると、これまで難しく感じていたミドルアイアンからロングアイアンまでを楽に扱えるようになることがあります。ただし、ゼクシオ13は簡単にボールが上がる設計になっている分、操作性はやや抑えられているので、繊細なコントロールを求める上級者にはやや物足りない可能性がある点も考慮が必要です。
難しさに悩んでいる場合は、自身のスイング特性や技術レベルに応じてゼクシオ13への移行を考えてみるとよいでしょう。
難しさを克服する効果的な練習方法

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ゼクシオ エックス アイアンの難しさを克服するには、クラブの特性を理解した上で適切な練習方法を取り入れる必要があります。ゼクシオ エックス アイアンは、正確な打点と安定したスイング軌道が求められるため、漫然とボールを打つだけでは改善しません。効果的な練習方法の一つに、「芯を捉える意識」を高めるトレーニングがあります。
具体的には、短めの距離(約50〜70ヤード程度)から始めるハーフスイング練習が挙げられます。これはフルスイングをせず、小さい振り幅で芯に当てる感覚を養う練習法です。この方法を取り入れることで、打点を意識しやすくなり、徐々にスイング軌道やインパクトの安定性が身につきます。
さらに、ゼクシオ エックス アイアンは比較的ロフトが立っており、ボールを高く上げるのが難しいモデルです。そのため、インパクト時のフェース角度とスイング軌道を整える練習も必要になります。具体的には、ティーアップしたボールを打つ練習を取り入れましょう。ティーアップをすることで、ボールを無理なく高く上げるための最適なインパクト角度が身につきます。この動作を繰り返すと、地面からのショットでも正しいフェースの使い方が徐々に習慣化され、難易度が緩和されるでしょう。
また、練習場では常にターゲットを明確に設定し、方向性のコントロールを意識した練習を行うことが大切です。ゼクシオ エックス アイアンは繊細な操作性を求められるモデルであるため、方向性を意識した練習を行うと実戦でも結果が出やすくなります。
これらの練習方法を定期的に継続することで、ゼクシオ エックス アイアンの難しさを克服できるはずです。
ゼクシオ エックス アイアンが難しい原因の総まとめ
記事のポイントをまとめます。
✅初心者にはヘッドサイズが小ぶりで難易度が高い
✅スイートスポットが狭く打点精度が求められる
✅ダウンブローを前提とした設計で初心者向きではない
✅女子プロもシャフト重量の重さを指摘している
✅シャフトが硬めでヘッドスピードが求められる
✅ロフト角が立っていてボールが上がりにくい
✅払い打ちタイプには飛距離を出しにくい設計
✅歴代モデルより操作性重視で難易度が高くなった
✅従来ゼクシオユーザーには難しく感じる場合が多い
✅新旧比較でもヘッドサイズ縮小で難しさが増している
✅カーボンシャフトも硬さによっては難易度が高くなる
✅中古選びでシャフト選定を誤るとさらに難しくなる
✅偽物は設計精度が低く難易度が高まるリスクがある
✅扱いが難しいと感じるならゼクシオ13のほうが適している
✅克服には芯を捉える練習と正しい軌道が重要になる
参考資料:
・スコアアップより楽しむ派! ならば「ゼクシオ X アイアン」がピッタリです!
・ダンロップ ゼクシオエックスアイアンを高橋良明が試打評価レビュー
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